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『京都の寺社と豊臣政権』 

さて、充電期間の頃はまとめて本の名前と一口メモ程度しか書きませんでしたが、
今回からは、「なるほど!」「これは小説のネタになる!」と思った本をちょっと深めに紹介したいと思います。まあ、小説のネタは明かせませんが(笑)。

今回は、伊藤真昭氏の『京都の寺社と豊臣政権』です。
法藏館の日本仏教史研究叢書の一冊です。

この本は、統一政権(中でも豊臣政権)と寺社との関係を所司代の展開と関連させて探求していきます。
統一政権と寺社の関係というと、延暦寺焼き討ち、一向一揆や石山合戦、安土宗論、さらには高野山圧迫や紀伊根来寺征伐など合戦や対立しか思い浮かべませんが、この本では、そういった【対立した寺社】ではなく【安堵された寺社】を中心に、寺社側から見た統一政権というものが書かれています(こんな紹介で大丈夫か不安ですが)。

そこで、寺社対応機関である所司代について説明されています。
以外だったのは、織田信長時代の所司代・村井貞勝と豊臣秀吉時代の所司代・前田玄以のどちらが朝廷に影響力があったかという点です。
正直、第六天魔王の所司代である貞勝とお坊さんのイメージしかない玄以では、
「強いのは前者でしょ」と思っていたのですが、そうでもない様子。
それはなにかというと、貞勝と玄以の官位(?)のちがいです。
貞勝は長門守で地下人、昇殿できません。貞勝と相談する公家も大半が羽林家・名家クラス。
一方の玄以は民部卿法印です。この法印は公家と同等で諸大夫成の大名とは格がちがうのです。つまり石田三成らとは一線を画しています。玄以が会う朝廷側の人間は、親王から門跡・摂関家・清華家と貞勝の時とはちがいます。玄以は天正十三に法印になりますが、その前後では正月挨拶の公家の人数に歴然たるちがいがあります。
玄以は、この法印という立場で朝廷に影響力を発揮できたのです。


さて、豊臣政権で京都所司代といえば前田玄以ですが、秀吉の晩年、所司代が三人いたことはご存知でしょうか?私は知りませんでした(汗)。
所司代の仕事は大きく分けて、
①朝廷・公家との折衝 ②寺社の統制 ③庶政 ④警察・治安の維持 とありますが、
(『古文書纂』二 京都大学文学部所蔵影写本)
「~中略~、京中の儀ハ石田(三成)・右衛門尉(増田長盛)両人奉行之由候、民法(玄以)ハ公家・門跡・諸五山申次之様ニ申候、」
(『相良家文書』七四六 『大日本古文書』)
「~中略~、京都所司代、増田殿(長盛)・治部少(三成)ニ被仰付候、」
と、所司代の仕事が分割されて、①と②を玄以が担当し、下京の③と④を三成が、上京の③と④を長盛が担当することになったのです。この下京・上京の担当については、宣教師の記録にあるそうです(今度、調べてみたいと思います)。
では、この所司代三人体制が実施されたのはいつか。
それは文禄四年八月。そうです。関白秀次失脚直後の話なのです。
関白秀次の失脚事件を考える時、ついつい秀吉の大名統制の方ばかりに目が向きますが、確かに関白を失脚させて自害させたとなると、朝廷対策も考えねばなりません。恐らく玄以を朝廷・寺社対策に専念させるために、三成と長盛に仕事を分担させたのだと思います。
また、この三人体制は一時的なものではなく、慶長四年に三成が失脚し、翌五年の関ヶ原の戦いまでは玄以・長盛が所司代として働いていたことが確認できます。


最後に、もうひとつ気になったことがあります。それは本に載っていた古文書纂の続きの文章にあるのですでが、もう少し調べてから書きたいと思います。
本の紹介になっているのかどうか分かりませんが、まずはこのへんで。
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テーマ: 本の紹介
ジャンル: 小説・文学

2010.04.20 Tue 00:23
カテゴリ: 本・資料
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